### 仕事の質を上げるために考えたいこと
毎週月曜朝のミーティングで、社員のみなさんと先週の振り返りを行っています。
先週のミーティングで、ある社員さんがこんな風に話してくれました。
「先週は後手後手でうまくいかない日があって反省しました。
自分の慢心か、仕事を雑に扱ってしまったからかもしれません。」
彼女は「すべてにおいて丁寧」をモットーにしている、素晴らしい姿勢を持った方です。
そんな彼女が反省する姿に少し違和感を覚えました。
自分を省みることは大切ですが、何か根本的な課題には触れていない気がしたのです。
そこで、私はこんな質問をしてみました。
「これまで以上に仕事の質量ともに向上させていくために、もし自分の考え方を変えなければならないとしたら、
何か思い当たることはありますか?」
すると彼女は少し考えてから、こう答えました。
「…そうですね、もしかすると全ての仕事を抱え込みすぎているのかもしれません。自分がやった方が早いと思って…」
その言葉に応えるように、隣にいた彼女の補助をしてくれる社員さんが続けました。
「私も、○○さんに依存していたかもしれません。
お客様からのチャットでの問い合わせについて、どこまで自分で対応して良いのかわからず…」
この会話の中で、何かが見えてきました。それは、社員それぞれの役割や判断基準が少し曖昧になっていたことです。
ここからが解決のための第一歩。
対話を続けながら、それぞれの立場で何ができるかをみんなで一緒に考え、最適な方法を探っていきました。
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### ステージを上げるために大切な考え方
今までの10の仕事を同じやり方でやっていては、ずっと10のまま、経験値が加わっても成長はわずかではないでしょうか。
10年、20年経っても成長がないのはつまらないですよね。
だから、仕事の質を上げるためには、自分自身の考え方や働き方を見直し、次のステージへと進む必要があると考えます。
今回の気づきも、指摘されたからではなく、社員さん自身が気づいたことで大きな成果を感じました。
この「自ら気づく」ことをサポートするのがコーチング的な関わりです。
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### コーチング的関わりとサーバントリーダーシップ
上司があらかじめ答えを決めつけたり、部下を誘導しようとすると、部下の自発的な成長や気づきの場が失われてしまいます。
部下が自分で考え、答えを見つけることが大切です。
それこそが「サーバントリーダーシップ」の考え方であり、働きやすく、生産性の高い職場をつくるための鍵です。
職場にコーチングスキルが根付かない理由として、「マネジメントがボスマネジメントのまま」
ということではないでしょうか。
けれども、上司が部下のサポーターとなり、成長を支援する役割を担えば、職場は自然と活気づき、
より多くの成果が生まれてくるでしょう。
サーバントリーダーとして、社員それぞれの成長を支え、質の高い仕事を目指していきましょう。